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建設現場

未経験こそ強み!現場未経験者が現場でやるべき4つのこと

2021年4月7日

現在、建設業界では慢性的な高齢化が進んでおり、特に施工管理は若手不足と言われています。その状況も相まって、未経験者でも企業とマッチした場合は採用率が高く、その存在は重宝されています。
だからこそ「未経験だから何もできない・・・」と悲観的になるのではなく、自ら積極的に行動し少しずつ経験を重ねていくことが重要であると言えるでしょう。

本記事では現場未経験者が施工管理として前進できるように、未経験者だからこそ現場で取るべき行動4つについて解説していきます。
最後まで読むことで、施工管理未経験者が活躍できるような後押しができれば幸いです。

 


 

そもそも施工管理はどんな仕事なのか

現場でやるべき行動をお伝えする前に、そもそも「施工管理」とはどのような仕事なのか確認していきましょう。
施工管理の大まかな仕事は下記の5項目(QCDSE)です。

    – 品質管理…Quality
    – 原価管理…Cost
    – 工程管理…Delivery
    – 安全管理…Safety
    – 環境管理…Environment

 

品質管理

まず一つ目が「品質管理」です。これは、現場で施工方法や仕上がりの状況をチェックし問題ないかどうか判断する作業を指します。
施工計画内の品質基準に沿った管理が求められるため、施工誤差やミスが発覚した場合などは検査や原因の調査、是正指示などをする必要があります。特に仕上がりで見えてこない下地類などは、材料そのものに対しても厳しいチェックが必要です。

 

原価管理

二つ目が「原価管理」です。これは、毎月工事にかかった材料費や外注費、運搬費など、ものづくりにおける制作費の管理を指します。
協力会社への金額交渉などは施工管理が行うことが多いのです。

 

工程管理

三つ目が「工程管理」です。これは現場の進捗を予測・確認し、必要な工種や人員を組む作業を指します。
現場は様々な職人の技術があって完成するもの。工程管理次第で現場の進捗が大きく左右されるため、大変重要な管理事項となります。

 

安全管理

四つ目が「安全管理」です。これは、作業現場の安全を管理する行動を指します。
足場や工具の点検、職人がつい行ってしまう危険作業への注意喚起などが挙げられ、現場で働く人々の安全を守る重要な管理事項となります。

 

環境管理

五つ目が「環境管理」です。これは、「周辺環境」「職場(作業)環境」「自然環境」の3つを管理する作業を指します。
作業環境が刻一刻と変化する建設業は、周囲や現場で働く人に与える影響が非常に大きいため、双方に悪い影響が出ないように現場内外の状況についても十分な管理が必要となります。

 

現場に必要な持ち物とは

施工管理の仕事内容を把握したところで、次に「現場で必要な持ち物」について解説していきます。必要な持ち物については主に下記の通りです。

    – 長袖長ズボンの作業着
    – ヘルメット
    – 墜落制止用器具(安全帯)、安全靴
    – 資材運び用の手袋(滑り止め付きが良い)
    – カメラ(携帯も可)
    – 筆記用具

 
作業着・ヘルメット・安全帯・安全靴・手袋などは会社から支給される場合が多いので、企業側に確認しましょう。現場は危険と隣り合わせの場所であるため、身を守る装備は重要です。
また、現場記録用のカメラや、すぐメモが取れるように筆記用具は常に身につけておきましょう。筆記用具については、現場の床や壁に直接記録する場合もあるため、鉛筆や0.7mm~1mmのシャープペンシルなど、芯が太く折れにくいものがおすすめです。

 

未経験者が現場でやるべき4つのこと

現場未経験者の場合、最初は現場で何をしたら良いかわからないことが多いですが、何もせず立っていても仕事とは言えません。まず自分のできることから始めて、少しずつ現場に慣れていきましょう。

 

1:見たものをメモし、写真に収める

現場未経験者の場合、「資材の名前・形などを初めて知る」という方がほとんどではないでしょうか。
現場は日々変化していき、常に新しいものを目にする環境です。だからこそ、分からないものがあった時には後回しにせず、すぐに見たものを記録するようにしましょう。できるだけメモと写真をセットで使い、実物と得た知識をまとめて記録することをおすすめします。
最初は資材関係から始めて、徐々に現場に慣れてきたら施工状況写真などを撮るようにし、図面に描かれているものが実物になるとどうなるのかを記録していきましょう。

 

2:何か一つ、自分の役割を見つける

未経験者は決して「ボランティア」ではありません。ご自身が現場にいる時間、その対価として給料が発生する以上、未経験者でも「自分の役割」を見つけて現場に貢献しましょう。
現場未経験のうちは、資材の搬出入係を担当すると良いでしょう。これは、業者が資材を入れる際に周囲に危害が及ばぬように指示を出す重要な役割です。搬出入係は、搬出入ルートの指示と業者とのコンタクトがメインの仕事なので、現場知識のない未経験者でも始めやすい業務と言えるでしょう。
他にも現場清掃など大切な業務もありますが、施工管理の仕事は「人に指示する仕事」であり清掃要員ではないので、必ず周囲に呼びかける仕事から始めるようにしましょう。

 

3:口を動かすよりも、手を動かす

ものづくりは手を動かすことで初めて完成します。頭で考えることはもちろん重要ですが、それではものづくりは進みません。例えば、口頭で教えてもらった内容をスケッチにしてまとめてみたり、職人から教えてもらった工法を実際に体験してみたりと、できるだけ手を動かす努力をしましょう。
また、身体を使って学ぶ姿勢は、先輩や職人に対してもいい印象を与えます。

 

4:休めるうちに休む

未経験者が陥りやすい失敗として「休まない」ことが挙げられます。これにより、終盤に差し掛かると体調を崩すという未経験者が多くなる傾向にあります。
確かに未経験者にとって日々変化する現場からは学ぶことが多く、休憩時間も気が休まらないということもあるかもしれません。しかし、休みを取らないまま仕事を行い、現場が佳境に入る工期終盤で体力の限界を迎えてしまうと、現場としても痛手になってしまうのです。
自分の体調管理は先輩任せにするのではなく、休めるうちに休んで、自分でコントロールするように心がけましょう。

 

なぜ未経験者が重宝されるのか。企業側の意図とは

未経験者の中には「なぜ無知でも採用してくれるのか?」と未経験者の採用に疑問を抱く方もいるのではないでしょうか。確かに施工管理は知識や経験が勝る業種ですが、企業が欲している人材は必ずしもそれだけではないのです。
ここでは「未経験者を採用する上での3つのメリット」についてお伝えします。3つのメリットは下記の通りです。

 

企業側にある独自のノウハウを教えやすい

まず一つ目のメリットは、企業側にあるノウハウを教えやすいという点です。
未経験者である以上、同業他社のやり方に染まっていない状態であるため、企業側は独自の基準やノウハウなどを教えやすいというメリットがあります。

 

先輩社員の育成につながる

二つ目のメリットは、先輩社員の育成につながるという点です。
人に教え、面倒を見るということは、教える側の成長にもつながります。つまり、未経験者が入社することで、互いに成長する相乗効果を図ることができるのです。

 

若手層が増え現場が活気付く

三つ目のメリットは、現場が活気付くという点です。
未経験者を採用していくと必然的に若手層が増えるため、現場に新しい風が吹き活気付きます。また、職人は世話好きの人が多く、未経験者を歓迎し育てる傾向にあります。
元気と明るさがあれば、現場にいるだけでも存在価値が生まれるのです。

 

まとめ

現場未経験者の場合、「現場で何をしたら良いかわからない・・・」とやることが分からず立ち止まってしまうこともあると思いますが、先輩から行動の指示がない時は「学ぶ時間」として、上記でご紹介した4つの行動を実践してみてはいかがでしょうか。
今だからこそできることを考え、全力で取り組むようにしましょう。

 

 


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